Reborn-Art Festival

石巻市で2021年に開館したマルホンまきあーとテラスを設計した藤本壮介は、自身が「原初的な未来の建築」と表現する建築・都市・風景を生み出し、世界中から注目を集めている建築家です。

藤本がデザインしたのは雲の形をした作品です。藤本にとって雲は憧れのような存在であり、「とてつもなく大きく、さまざまなものをすべて包み込んでしまう究極の建築」と感じるとも語っています。世界中のさまざまな国や地域や状況の上に浮かぶ「世界の大屋根」のような存在である雲にインスピレーションを受けて、「全ての人のための場所」というコンセプトのもと、多様性と寛容性を象徴する場所として考案しました。

この作品は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を機に開催されたイベント「パビリオン・トウキョウ2021」のために作られました。今回は石巻市の牡鹿半島荻浜で海からの風を受け、自然の雲と共に登場します。同じものが異なる場所に設置されることで、さまざまな場所を包む雲というコンセプトを伝えるとともに、それぞれの場所の違いが見えてくることを狙っています。